細川事務所通信

平成30年7月号 Vol.84

ファミマのバイト、”時代の流れ”で「茶髪OK」に


 ファミリーマートはこのほど、人手不足解消などを目的に、3月からアルバイトスタッフの髪形やあいさつに関する規則を緩和したことを明らかにした。従来は「黒髪のみ」と定めていた髪色を自由とし、茶髪や金髪で勤務することを認めているという。

 「古くから当社のアルバイトには"黒髪縛り"を設けていたが、時代の流れを踏まえ、多くの若者を迎え入れたいと考えて規制を緩めた。顧客からの批判の声は特にない」(広報担当者)という。

 ただ、「衛生面を考慮」し、ピアスやネックレスなどはこれまで通り禁止とする。社員の髪色も引き続き黒髪のみとし、「きちんとした身だしなみで勤務していく」(同)という。

●あいさつ「またお越しくださいませ」も廃止

 あいさつは、退店時におなじみだった「ありがとうございました。またお越しくださいませ」との声掛けを3月に廃止。「ありがとうございました」のみに変更した。

 理由は「増えつつある外国人スタッフでも覚えやすいものにするため」で、「こちらも顧客からの批判は特にない」(同)という。~中略~

 同社はこのほか、2017年3月ごろから店舗オペレーションの改善に向けて(1)スタッフ教育マニュアルの漫画化、(2)清掃用品の拡充、(3)片手で開けやすい総菜ケースの導入、(4)検品手続きの簡略化―などの地道な"働き方改革"を実施。1日当たり計200分程度の業務時間を削減したという。~以下略~

ITmediaビジネスオンライン 平成30年6月13日20:06配信

 世の中の多様化に合わせた面白い取り組みだと思い、引用しました。とある地域のコンビニでは、日本人の若者の求人応募はほぼゼロで、労働力を外国人留学生に頼っているそうです。最近の外国人留学生の就労に関しては、「一蘭」の不法就労問題(週28時間の法定上限を超えて就労させた問題)が思い浮かびますが、労働力の需要供給バランスを調整するために、国の法整備が待たれるところです。

 去る6月29日には「働き方改革関連法案」参議院本会議で可決、成立しました。「残業時間の上限規制」や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度」が導入されることになります。

「残業時間の上限規制」

長時間労働を是正するため、残業時間の規制は「原則月45時間、年360時間」と定める。繁忙期に配慮して、上限は年間で計720時間、単月では100時間未満と規定する。違反した企業には罰則を科す。中小企業は平成20年4月から適用する。

「同一労働同一賃金」

 正社員や非正規などの雇用形態に関係なく、業務内容に応じて賃金を決める制度。基本給は勤続年数や成果、能力が同じなら同額とする。休暇や研修も同様の待遇を受けられるように改め、各種手当も支給する。中小企業は平成21年4月から適用する。

 中小企業にとっては、上記の2つが特に影響がありそうです。労務管理については新たな規制に配慮しつつ、きちんと労働力を確保するため前向きな工夫が求められるようになります。

7月給与の注意事項

  1. 労働保険年度更新および社会保険算定基礎届の提出期限は7月10日です。
  2. 夏季賞与の支払いがある場合は、賞与支払届の提出をお忘れなく。

ひとこと

 朝晩だけでも、もう少し涼しい日が続くといいなと思っていましたが、あっという間に梅雨が明けてしまいました!今年は夏が長くなりそうなので、熱中症対策を十分にしていきましょう!

 さて近頃、労働基準監督署による「長時間労働の是正勧告」が行われたニュースが多く報道されているような気がします。大手ゼネコンやテレビ局などの是正勧告ですが、中小企業には来ないという訳ではありません。先ずは従業員様の出退勤状況の確認ですが、「労働時間」や「拘束時間」が長くなってる事業所様においては、注意をしてください。

(所長:細川 知敬)

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