細川事務所通信

令和元年12月号 Vol.101

厚生年金加入要件、2段階で拡大 22年に101人以上の企業

 パートなど非正規で働く人たちの厚生年金で、政府、与党が加入対象となる企業要件を2段階で拡大する検討を始めたことが27日、分かった。現在、加入が義務付けられている企業の規模は「従業員501人以上」。これを2022年10月に「101人以上」、24年10月に「51人以上」に順次引き下げる案が有力だ。

 厚生年金の保険料は労使折半。51人以上に引き下げれば新たに65万人が加入対象となる一方、企業の保険料負担は1590億円増える見通し。

 政府は将来的な企業要件の撤廃を目指しているが、中小企業の経営面への配慮などから、今回の制度改正では撤廃の時期は明記しない方向。

共同通信 2019年11月27日(水)13:54

 厚生年金の適用拡大については、パート労働者などの老後の年金水準を充実させるとともに、年金財政基盤を強化する狙いがあります。現行の法律では従業員が501人以上の企業で週20時間以上働き、月収8万8千円以上、雇用期間が1年以上見込まれること、学生でないことなどの条件を満たすと、短時間労働者でも強制的に厚生年金保険に加入する仕組みになっています。

 とりわけパート労働者を多く雇用している中小企業、特に小売業、飲食業などは事業経営に大きな影響が出てきそうです。例えば今まで厚生年金の適用外だった月収10万円ほどの短時間労働者が10人いる場合、おおよそ15万円ほどの厚生年金保険料・会社折半負担分の経費が発生することになります。

 ところで先日、「くら寿司」に入ったところ、満席のため順番待ちをすることになったのですが、なんと空いた席への誘導をロボット(SOFTBANKのペッパー)がしていて驚きました。大人2人など順番待ちカードを発券して、順番が来るとロボットが番号を呼んでくれます。再びロボットのところに行きチェックイン手続きをすると座席番号券が発行されて、人に誘導されることなく座席までたどり着きました。座席についてからの注文もすべてタブレット端末で行います。少し前まで「回転ずし」だったはずが、今はタブレットで注文をすると、座席までお寿司がベルトコンベアで運ばれてくる仕組みに変わっていました。(廃棄ロスがなくなる。)原則として、最後の食事代の支払い部分だけ人が対応していましたが、これも数年経てば無人決済に代わってしまいそうです。

 人を雇用すると、労働基準法、労働契約法など規制の他、前述の社会保険加入などの問題が発生しますが、「ロボット」にはこのような規制や問題が発生しません。人のやっていることのすべてをロボットに置き換えることはできないと思いますが、単純で繰り返しの作業は、人間よりもロボットの方が得意です。しかも文句を言わずに24時間働いてくれますから、事業主にとっては夢のような労働力です。

「どのように使うか?」については、我々人間が考え、工夫しなければなりませんが、これから少し先の未来は、「ロボットを活用する能力」が問われる時代になるのかもしれません。

12月給与の注意事項

  1. 年末調整の準備をしましょう。
  2. 賞与の支払いがある場合は、賞与支払届を忘れないようにしましょう。

ひとこと

 1年経つのがなんと早いこと、今年もあと1カ月で終わってしまいます。今年は年明けからずっと走っていたように思いますが、師走も忙しく走り回ることになりそうです。体調管理に努め、少しでも多くの方のお役に立てるように精進いたします。

(所長:細川 知敬)

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