細川事務所通信

令和3年3月号 Vol.116

日本生命「勤務時間内のワクチン接種、欠勤扱いとせず」

 生命保険大手の日本生命は従業員が新型コロナウイルスのワクチンを接種する際、勤務時間内でも欠勤扱いとしない方針を固めたことがわかりました。

 新型コロナのワクチン接種が順次、始まるなか日本では企業などに勤める人の接種時間をどう確保するかが課題となっています。こうしたなか、日本生命は従業員が勤務時間中にワクチンを接種する場合、欠勤扱いとせず、賃金が減らない「勤務免除」とする方針を固めました。

 およそ7万人の従業員が対象で、こうした取り決めは国内の大手企業では異例です。ワクチンの接種が進んでいるアメリカではファストフード大手のマクドナルドがワクチン接種時に4時間の有休を認めるなど企業のサポートが広がりつつあります。

2021年3月2日(火)9:04 TBS NEWS より引用

 皆様の会社では、従業員様が「新型コロナウイルス」に罹患した場合に、どう対応するか準備をされていますか?

 手洗い励行、マスクの着用、不要不急の外出自粛、3密回避など、この1年ほどで世の中に浸透した「コロナ禍での一般的な予防策」は講じていらっしゃるとは思いますが、新型コロナウイルスに実際に罹ってしまった場合の対応は、「考えたくない」と思いますし、その時になってから考えようというのが本音ではないでしょうか。

 上記の記事を見て、一般の65歳以上の方のワクチン接種が4月中旬から始まりそうという3月の現段階から、ワクチン接種する場合の「勤務免除」を決めた日本生命社にとても感心しました。

 従来日本では、「何があっても会社に来い!」という風潮が強くて、それこそ地震が起きても、大型の台風が来ても、大雪が降っても、何としてでも会社に行くサラリーマンの姿がテレビ報道されているイメージで、「会社を休むなんてもってのほか」でした。しかし新型コロナウイルスの罹患者に出社させる訳にはいかないですし、職場復帰するには最低でも2週間程度はかかることが分かっています。また最近分かってきたことですが、新型コロナウイルスが回復してからも、味覚や臭覚の異常、倦怠感など後遺症に悩まされる方も多いようです。

 最近では様々な感染者情報を見ても、新型コロナウイルスがとても身近に迫っていることが感じられ、「いつ自分や身近な人が罹るかもしれない。」と、とても不安になります。

 このような不安を払しょくするためには、「ワクチン接種」が現在一番有効な手段ですから、自分を含めて身近な人に安心してワクチン接種してもらう環境を整えておくことは、とても有意義だと思います。

 米マクドナルドのように「4時間有休」というのも、とても良い取り組みかと思いますが、「ワクチン接種した後の副反応」などのことも考えると、少なくともワクチン接種する日は休みにした方が良いと思いますし、ワクチン接種後2日ほどは「発熱や倦怠感」が出ることがあるとのことですから、ここも配慮しても良いのではないでしょうか。

 まだもう少しの間、見えないリスクと共存する必要がありますが、事業主様としては会社の事業活動を一早く正常に戻すことが使命だと思います。そのためには率先して自社の従業員様にワクチン接種をしてもらう必要がありますから、日本生命社のように「勤務免除」を取り入れて準備しておくのも良いと思いますし、また普段なかなか有給休暇が消化できていない会社様においては、仕事のやり方や人員配置などの工夫をして、有給休暇を取得してもらうようにしても良いのではないでしょうか。

3月給与の注意事項

  1. 3月分(4月納付分)から健康保険料(東京都9.87→9.84%、千葉県9.75→9.79%、埼玉県9.81→9.80%)・介護保険料(1.79→1.80%)が変更になります。給与計算の際には間違いのないように注意してください。

(所長:細川 知敬)

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